連載終了インタビュー

「Anyway」

著者・結城紫乃華先生


ゲイの主人公の恋愛模様や人間関係を描いた作品「Anyway」。

1年2か月に渡る連載終了に伴い、作品の秘話や読者の皆様へのメッセージについて伺いました。

早速、1年2ヶ月の連載を終えてみての率直な感想をお聞きしました。



やっと終わったという安堵感と、これで終わりかという寂しさがあります。執筆中にプライベートで様々なことが起こり、何かを書くことも考えることも辛い時がありましたが登場人物のことを思い出すとまたやってみようと思えました。それと同時に、みなさんからたくさんのお言葉をいただけて、それも励みになりました。自分の描く世界が少しでも輝いて見えていたのなら、それはとてもうれしい限りです。
あと本当に、担当さん。ありがとうございました。あなたには感謝の気持ちしかありません。私が本当にダメだった時も見捨てずに居てくれたおかげでここまでやってこられました。この1年2ヶ月はあなたと共に歩んだ道です。多謝。



読者の皆様からのコメントが執筆の励みになっていたんですね。編集スタッフとしても読者の皆様から様々なご意見をいただけたことは嬉しかったです。結城先生の1つの作品を完結に貢献できたことを嬉しく思います。こちらこそありがとうございました。

それでは、執筆していく上で大変だったことはありますか?



分量ですね。この記事を見てもわかる通り私はどうしても書く量が長くなるので、そこが大変でした。基本は上下で分けるようにしていたのですが、途中はそれでも足りなくて3分割になったり……。担当の方に「気にしなくていいですよ!」「思うままに書いてください!」と言っていただけて本当に嬉しかったです。
読者のみなさまにはご不便をおかけしたかもしれませんね。それは本当に申し訳ありませんでした。



編集スタッフよりサイトに掲載する都合で、結城先生に分量の調整をお願いしていました。長すぎず、皆さんが読みやすい程度に調整するために1話を区切らせていただくこともあり、結城先生の意に沿わないこともあったかもしれません。また、2週間に1回の更新に合わせた原稿の提出期限なども大変だったかと思います。それでも丁寧に対応して下さった結城先生には感謝してもしきれないほどです。

また、今だから言える作品の裏話はありますか?



私と同じ名前の登場人物がいますが、本当は最後仁瀬さんとくっつくはずだったんですよね。でも気がついたら「多分、彼女と付き合うのは違うと思う」と言われてしまい、こういう結果になりました。お話の中でくらい良い思いをしなさいよ!と思ったけれど結城さんと仁瀬さんにとってはあれが一番の形だったんでしょうね。
あと恵とその担当くんのお話は本当に最初書く予定もなかったので、書いていて私が一番びっくりしました。お前誰だよって。でも最終的にはあのお話があってよかったなと思います。



作品の秘話を明かしていただきありがとうございます!読者の方の中にもお気づきの方もいらっしゃったのではないでしょうか。個人的に結城先生と同じ名前の登場人物がいることはすごく気になっていました。二人の恋愛がどうなっていくのか注目していたのですが、結果はあのような形になりましたね。色々な形の人間模様が描かれていた作品になっていたのではないかと思います。

この作品に込めた思いについて教えてください。



「幸せな恋愛」というものについて、ずっと考えていました。例えば自分がセクシャルマイノリティと呼ばれる立場で、それが原因で「幸せな恋愛」ができないと言い張るのは果たして如何なものなんだろう。きっとヘテロだろうがなんだろうが、全くの他人がぶつかり合うときっと喧嘩はするしすれ違いも起こる。それでも「やっぱりあなたがいいんです」と言える相手がいることは、それはもう何よりもの幸せなんじゃあないか。そう思いながら、ずっと物語を紡いできました。そしてその「幸せな恋愛」というのは、人がいればその分だけ存在するものだとも思います。誰かを好きになるのも好きにならないのも、それがその人の描く「愛」だとしたら、なんて世界は美しいんだろうかと感じました。
ちなみにタイトルの「Anyway」は「とにかく」という意味です。「まあ、世間からはいろいろ言われるけど、とにかく君が君でいてくれたらそれでもう十分なんだ」という思いを込めました。元ネタはとある映画からです。



タイトルのAnywayにはそんなメッセージが込められていたんですね。セクシャルマイノリティであることが、そうでない人に比べて不便を感じる部分はあるかもしれません。でも、どんな人でも一緒にいられる人がいるっていうことはとても幸せなことですね。

それでは最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。



ここまでおつきあいいただき本当にありがとうございました。
私にとって初めての長編で、初めての連載でした。このような機会をいただけたこと、そしてみなさんに読んでいただけたこと、本当に嬉しく思います。
最近はLGBTQと言ったりしますけれど、そういうラベルを貼ろうと思ったら人の数だけ貼らないといけないと思うんです。確かにラベリングは便利だけど、それよりも私は一人一人のことをよく見ていきたい。だから、どうかみなさん自分らしく居てください。自分で自分を不幸にしないでください。自分はこうやって生きて、この体で、本当によかったと胸をはって言ってください。そしてたまに落ち込んだ時とかにこの物語を思い出して、そういえば同じように悩んでいる根暗な作家がいたなと思って、笑い飛ばして、そうしてまた前を向いていってください。またどこかでお会い出来ることを願って。本当にありがとうございました。



結城紫乃華先生、ありがとうございました!!

先生の更なるご活躍にご期待ください。